コラム

2024.07.26

ノウハウとは?ビジネス上の意味から共有・活⽤の重要性まで解説

  • イノベーション
  • 人材活用

市場において企業が優位にビジネスを進めていくには、競合他社との差別化を実現する価値を創出しなくてはなりません。その付加価値を生み出すうえで欠かせない経営資源のひとつが「ノウハウ」です。本コラムでは、ビジネスにおけるノウハウの意味に始まり、類語・関連語、ノウハウを共有・活⽤する重要性までを解説します。よく耳にする言葉である「ノウハウ」について。改めて知りたい方は、ぜひご一読ください。

ノウハウとは?

ノウハウとは、専門的な知識や技術、実践を経て獲得した知見のこと。英語の「know(知る)」と「how(方法)」を組み合わせた、「know-how」が語源です。時間管理のノウハウ、コミュニケーションのノウハウ、料理のノウハウなどと言ったように、ノウハウはジャンルを問わずに広く使われる言葉です。

ビジネスにおけるノウハウの種類・意味

ビジネス領域におけるノウハウといった場合、主に実務経験を通じて得られた専⾨知識や技術、知的財産、機密情報などが該当します。

実務経験を通じて得られた専⾨知識や技術

企業が事業に取り組み、社員が業務を行う過程で得たもので、具体的には、開発や製造に関する技術、商品やサービスの販売方法、マーケティングに関する知見などを指します。いずれも資金や人材などのリソースを投じて得た価値のある内容です。

知的財産

自社の財産としての価値をもつ情報やアイデアのことを知的財産と呼びます。主なものとして、特許権や意匠権、商標権、著作権などが含まれます。知的財産は組織の強力な強みであり、利益をもたらす重要な経営資源としてノウハウに含まれます。

機密情報

顧客情報、財務や会計情報、人事考課情報、製品開発情報、マニュアル、設計図、研究データなどはすべて機密情報。機密情報もビジネスにおけるノウハウに該当します。このノウハウに関しては組織内においても、一部の社員しか知らない情報であることが多いです。

ノウハウの類語・関連語

次にビジネスシーンにおいてノウハウと類似で使われる言葉を紹介するとともに、それぞれの違いについて見ていきましょう。

スキル

スキルは、技術・技能・技量という意味です。スキルは個々が身につけたものという意味合いが強いのに対し、ノウハウは人と共有できる技術を指すのが違いです。また、ノウハウの方が幅広く、技術の使い方にとどまらない具体的な知見といった意味も含んでいます。

ハウツー

ハウツーは、基礎的な技術というニュアンスで使われる言葉です。例えば、手順を教えるガイドブックや手続きの手引きなどがハウツーに該当します。ウツーは初心者向けであるのに対し、ノウハウは専門的な知見・技術を意味する点が大きな違いです。

ナレッジ

ナレッジは、知識と訳されます。ナレッジという単語には一般常識的な知識から専門的な知識までが含まれますが、ノウハウはどちらかというと付加価値の高い専門的な知識を指します。ナレッジは言語化された形式知、ノウハウは体験を通じて学ぶ暗黙知という見方もあります。

ノウフー

ノウフー(know who)とは、専門的な知識やスキルを持つ人のこと。ノウハウを持っている人を探し出す仕組みがノウフーであり、可視化や言語化するのが難しいノウハウについては、経験豊富なベテラン社員や専門のエキスパートに教わったほうがいいという考え方です。

ノウハウを共有・活⽤する重要性

それでは、組織内でノウハウを共有し活用する意義はどんなものがあるのでしょうか。
以下4つを取り上げました。

作業効率の向上

ノウハウが生まれたら蓄積する。新しいノウハウは常に追加していく。そんな体制ができていると、人が入れ替わっても現場にノウハウが引き継がれます。ノウハウを共有する社風や仕組みが整っていれば、新入社員も速やかにキャッチアップできるでしょう。全体の業務レベルが底上げされ、作業効率は上がります。

組織全体の知識レベルの向上

ノウハウを共有することで、さらに高度なノウハウへ進化させることができます。社員によってマチマチだった説明内容などが統一されれば、業務のバラつきも整い組織全体のレベルが上がっていくはずです。また部門を超えてノウハウが共有できれば、異なる視点や発想を組み合わせてイノベーションが生まれる可能性も高まります。

組織の持続性

ノウハウが共有されていない場合、そのノウハウを持っている社員が休職した際に業務が滞ってしまったり、異動や退職と同時にノウハウを失ってしまうということが起こりえます。普段からノウハウの蓄積・共有を行う文化が根付いていればノウハウの消失の防止になり、組織の持続性が担保されます。

社員の成⻑

ベテラン社員が毎年口頭で伝えていたことが、体系的に整理されていれば業務の内容や過去の経験則を新入社員も自主的に学ぶことができます。質問する前に自分で調べる。それでもわからないことを聞く…というやり方が浸透すると、業務に対して能動的な姿勢が培われ、成長のスピードも加速します。

ノウハウを共有・活⽤する⽅法

リアルで共有するやり方も、ツールを使うやり方も、それらを組み合わせるやり方も考えられます。
ここでは下記3つを取り上げますので、ご参考ください。

社内勉強会、セミナー、ワークショップの開催

社内の勉強会やワークショップでは、その場にいる全員がそれぞれの知識をインプット・アウトプットし合う傾向があります。また、社員が求めているスキルに合わせてピンポイントなテーマを柔軟に設定することもできます。業務では接点のなかった社員同士の接点が生まれ、コミュニケーションの範囲が広がることもメリットです。

マニュアルやガイドラインの作成

各種情報のテンプレート化する、プレゼンテーションの構成を動画マニュアル化する、クレームやトラブル対応のハウツーをテキスト化するなど、図解や動画を用いて誰にでも理解できるような手引書をつくります。言語化・数値化が困難な暗黙知を形式知へと変換することで、ノウハウの全社的な共有が実現します。

ノウハウ共有ツールを活⽤する

オンラインツールで、属人的なノウハウを組織のノウハウとして共有するのがスマートです。基本的にフォーマットが統一されているので、誰でも簡単に入力できることや、作成したあとの更新や運用も効率的。画像や動画も使えるため、わかりやすさも増すでしょう。AIによるナレッジ検索により、ファイル名だけではなく、ファイル内のテキストや画像からも検索が可能。情報を探す時間を大幅に削減します。

まとめ

業務を行うための基本的なノウハウも、経験によって身に付いたノウハウも、限られた人材しか保有していない専門的なノウハウも、すべてが貴重な財産。企業が培ってきたノウハウは独自の武器です。シビアな競争に打ち勝っていくためにも、企業は全力を挙げてノウハウの価値を最大化することに取り組むべきではないでしょうか。これからノウハウ共有を導入する方、さらに効率性を求めたい方は、改めてナレッジマネジメントツールについても情報収集してみてください。

sagurootはノウハウの蓄積に優れ、さらに情報に紐づく人材の価値に着目したナレッジマネジメントツール。AIを活用した横断的な資料の検索を通じて、情報と人材を可視化することで、社内のコミュニケーションを誘発し、企業のイノベーションを支援します。

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