ナレッジマネジメントツール「saguroot」に生成AIを組み合わせ、資料要約表示機能を開発
- イノベーション
- 生産性向上
丹青社は、2023年5月にサービス提供を開始したナレッジマネジメントツール「saguroot(サグルート)」に日本マイクロソフト株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:津坂 美樹、以下「日本マイクロソフト」)のAzure OpenAI Serviceが提供する生成AIを組み合わせ、資料の要約を表示する機能を開発しました。本機能を搭載したシステム(以下、「本システム」)をアサヒビール株式会社(本社:東京都墨田区、代表取締役社長:松山 一雄、以下「アサヒビール」)の社内情報システムとして提供します。
資料要約表示機能
関連度や要約が表示される検索結果の画面イメージ
本システムは、博物館等の展示施設を多く手掛ける丹青社の情報整理のノウハウを活かしたユーザー視点のUX設計と、日本マイクロソフトが提供するAzure AIの活用を特徴とする、横断的な資料の検索を通じて社内に眠る“価値ある情報”の活用を促すナレッジマネジメントツール「saguroot」をもとに開発されました。アサヒビールへの提供にあたり、日本マイクロソフトとの連携をさらに進め、新たにAzure Open AIで生成した要約を「saguroot」での検索結果に表示することで、目的とする情報を見つけやすくし、より効率的な検索体験を実現しています。
提供先のアサヒビールでは、R&D部門を対象に試験運用を開始し、将来的にはアサヒグループ内に点在する技術情報の集約・整理、効率的な取得により、グループの知見を生かした商品開発の強化や業務効率化を目指しています。
「saguroot」は、今後もAIや新たな技術の活用に取り組むことで、よりスムーズで快適な検索体験の実現と機能の向上を目指します。丹青社は空間づくりにおいて積み重ねてきた知見を活かし、協業・連携によるイノベーションの推進と新たな価値創出に取り組んでまいります。
本システムの特徴
●最新技術であるAzure Cognitive SearchやAzure Cosmos DBにより、ビジネスシーンで多くみられるPDFやOfficeデータをはじめとする非構造化データ※1をキーワードや分類によって、ファイル内の文章、画像含めて横断的・複合的な検索を高速で行うことが可能
●検索結果は、サムネイルや資料に関する情報に加え、Azure OpenAI Serviceによって生成された100字程度の要約も表示されるため、資料データが検索の目的と合致しているか直感的に確認できる
●「Azure OpenAI Service」をはじめとするAzureを利用することで、エンタープライズ対応の堅牢な環境を構築
※1 非構造化データ:データに規則性がなく、表形式に変換することができないデータのこと。行と列を持つリレーショナルデータベースで管理された構造化データと対比される形式。
コメント
アサヒビール マーケティング本部 イノベーション戦略部 副課長
木添 博仁様
アサヒビールではお客様に価値を届けるために、毎年新しい技術・知見が生まれています。情報整理には取り組んでいましたが、整理あるいは共有化できていない資料も発生し、探すことに苦労することもあります。
「saguroot」は保存しているファイルに対して一括で検索でき、かつ文書の内容まで検索することができるため、専門用語の多い技術系資料の検索には最適だと考えられました。加えて、生成AIで生成された要約によって資料を読む手間が省け、分類による絞込や一目で分かるサムネイル等により直感的に資料を探すことができます。今後、情報検索時間が大幅に短縮され、グループ内での技術共有促進に繋がることを期待しています。