あいまい検索とは?種類や仕組みを解説
- イノベーション
ビジネスパーソンにおいて「検索」は必須のスキル。情報社会を生きていくためには検索上手であることが有利…というどころか、あらゆる業務がデジタル化されているいま、多数のITツールを使いこなせなければ、もはや仕事は成り立たないとすら言えるでしょう。本コラムでは「あいまい検索」を取り上げて、そのポイントをお伝えします。「あいまい検索」がビジネスシーンにもたらすメリットなどを理解していただければ幸いです。
あいまい検索とは?
あいまい検索とは、検索キーワードと完全には一致しない情報も、検索結果として表示する検索のこと。
あいまい検索には、具体的には下記などが含まれます。
・文字の全角/半角、大文字/小文字などを区別せず検索
・表記の揺れを吸収して検索
・スペルミスをカバーして検索
・同義語を吸収して検索
・質問文に類似する文を検索(類似検索)
あいまい検索に関連する検索方法
あいまい検索に関連する言葉を整理するために、そのほかの検索方式についても取り上げてみます。
全文検索
全文検索とは、複数の文書から特定の文字列を検索する技術のこと。
文書に含まれるすべての文字情報を対象として検索することから、全文検索と呼ばれます。
完全一致検索
完全一致検索とは、入力したキーワードと完全に一致する語句を探し出す検索方法です。
ダブルクォーテーションで検索ワードを囲むことで、同じものを含むページだけが検索結果に表示されます。
セマンティック検索
セマンティック検索とは、検索エンジンが検索者の意図や検索文の意味を理解して、その意味にそった検索結果を提供する技術のこと。検索効率を大きく向上させることができます。
あいまい検索のメリット
あいまい検索はどのようなときに役立つのでしょうか。
ビジネスシーンにおいて重宝するあいまい検索のメリットを2つ挙げてみました。
業務効率化に貢献
検索キーワードと、ファイルの文字が一文字違うだけで必要な情報が見つけられないことがあります。あいまい検索であれば、検索キーワードが明確でなくても、表記揺れや同義語を吸収して検索できるため、何度も検索しなおすといったことが減り、業務効率化に貢献すると考えられます。
社内ナレッジの平準化
業界用語や専門用語を覚え切れていない新入社員や、ITに抵抗感があり検索を得意としていない世代の社員は、適切な情報を得るのに時間がかかるかもしれません。あいまい検索ができれば、検索の間口が広がりほしい情報にたどり着けるようなサポートがなされます。組織全体のナレッジのレベルも整ってくるでしょう。
あいまい検索の仕組み
あいまい検索は、大きく2つのステップからなります。
理解しておきましょう。
文字列を選別する
まず入力した自然文を分割して、キーワードをピックアップします。検索の精度を維持したまま高速処理をしているため質問文が長文であっても問題ありません。文章の分割には「形態素解析」という手法が使われることが一般的です。
スコアを算出する
それぞれのキーワードの「出現回数」や「出現集中度」を考慮してスコアを算出します。部分文字列の出現するドキュメントが少ない場合にスコアは高くなります。また、同じドキュメント内で部分文字列が何度も出現する場合もスコアが高くなります。
まとめ
人間の記憶はあてにならないものです。常に100%正確なワードで検索できる人はいません。だからこそ単語の一部を忘れていても、多少の誤字脱字や表記の揺れがあっても、サポートしてくれる「あいまい検索」は味方につけるべき。現在のあいまい検索は、AIによって進化を続けており、検索を重ねるごとに検索の意図が学習されて、より精査された情報を得られるようになるとも言われています。テキストだけではなく、画像や動画内の情報も「あいまい検索」によってキャッチできる日も遠くないかもしれません。ビジネスシーンに欠かせない存在である「あいまい検索」、今後も着目していきましょう。
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