全文検索とは?
仕組みや検索対象などまとめて解説
- イノベーション

公私に関わらずほぼ毎日のように何かを検索するいま、検索はわたしたちの日常に深く根付いている行為です。しかし、全文検索という言葉は聞いたことがあっても、詳細に関してはよく理解されていない方も多いのではないでしょうか。本記事では、全文検索の概要から種類、仕組み、検索対象など基礎的な情報をまとめて解説します。
全文検索とは

全文検索とは、複数の文書ファイルや各種データの中身において、すべてのテキストを検索の対象とする検索方法です。全文検索では、検索語句が文書中のどこに存在していても検索対象になるため、検索したいワードを入力するだけで、膨大なデータから瞬時にほしい情報が挙がってきます。全文検索エンジンとしては GoogleやYahoo!が有名です。
全文検索の種類・仕組み

全文検索エンジンは「grep型」と「索引型」に大別されます。
grep型
検索対象のテキスト全部を探す方式で、逐次検索とも呼ばれます。メリットは事前準備は不要で、すぐに検索ができること。ただし検索対象のテキストが大量にある場合、すべてのテキストを読み込むことになるため時間がかかるというデメリットもあります。
索引型
事前に検索対象のテキストから索引(インデックス)を作成し、検索時にはその索引を利用して検索語を探す方式です。メリットは膨大な量の情報も高速で検索できること。デメリットは索引を作成するための初期コストや、テキストが更新されるたびに索引も更新する必要があり、時間や労力がかかることです。ビジネスシーンにおいては大量のデータ群からほしい情報を高速に検索することが求められるので、索引型の全文検索が一般的です。
さらに索引型全文検索の中でも以下の3つの方式があります。
形態素解析方式
形態素解析方式は、解析用辞書を用いて文中の単語を識別し、品詞や活用形などを考慮して形態素と呼ばれる最小単位に切り出すことで、それをもとに索引を作成する方式です。検索クエリが文法的に異なる形で入力されても、高精度で関連する文書を見つけることができます。ただし、辞書のメンテナンスが必要であり、新しい単語や専門用語の追加に手間がかかることがあります。また、形態素解析自体が計算コストを要するため、リアルタイム性が求められる環境では注意が必要です。
N-gram方式
N-gram方式は、形態素解析を必要とせず、文字列を固定長の部分文字列(n-gram)に分割してインデックスを作成する手法です。ここでの「n」は分割する文字列の長さで、例としてn=2であれば、文字列を2文字ずつの部分文字列に分割します。
N-gram方式は、言語に依存せずにインデックスを作成できるため、多言語対応が容易です。また、辞書を必要としないため、新しい単語や専門用語にも柔軟に対応できます。しかし、n-gramの長さによっては、検索精度が低下することがあります。
ハイブリッド方式
ハイブリッド方式は、形態素解析方式とN-gram方式を組み合わせた方法です。この方式では、形態素解析で得られた情報を基に主要な単語をインデックス化しつつ、N-gram方式を用いて細かい文字列の一致も考慮します。形態素解析方式の高い検索精度と、N-gram方式の柔軟性の両立が可能であることが大きな特徴です。特に、形態素解析が難しい場合や、新しい単語が頻出する環境では、このハイブリッド方式が有効です。
ただし、インデックスのサイズが大きくなりがちな点、実装が複雑になる可能性がある点はこの方式の課題であり、実装時には注意が必要です。
全文検索ができる検索対象

全文検索ができる一般的な検索対象について4つを紹介します。
ファイルサーバ
ファイルサーバとは、ファイル共有機能に特化したサーバのことです。ファイルサーバは、大量にある社内データを保存し、共有、バックアップするために使われます。複数のPCがネットワークに接続してアクセスすることで、ファイルサーバに構築されたデータを共有したり、閲覧や編集することができます。参考にしたいプレゼン資料などを検索します。
メールサーバ
メールサーバとは、電子メールの送受信の際に用いられるコンピュータのことです。メールサーバが機能することで、送信されたメールが正しく相手のメールボックスに届くようになっています。実際のメールの送受信は、複数のメールサーバが連携し合うことで成立しています。「請求書」など、特定の単語を含むメールだけを検索することが可能です。
クラウドストレージ
クラウドストレージとは、オンライン上でファイル共有ができるサービスです。インターネットなどのネットワークに接続されたサーバにある保管場所にファイルを格納でき、いつでもどこにいても同じファイルにアクセスできるのが特徴です。名称を付けて格納した画像なども検索対象になります。
社内ポータル
社内ポータルとは、企業が自社社員向けに公開している情報サイトのことで、社員以外の一般の人が閲覧できないサイトのことを指します。近年、企業の情報量が増加し、その管理やアクセスの効率化が求められる中、社内ポータルの重要性は高まっています。就業規則などを確認したいときに検索します。
全文検索に対応していないツールも多い

多くの企業で業務のデジタル化が加速し、文書の管理だけでなく、売上管理や顧客管理、チャットやグループウェアなど、さまざまなITサービスを利用しながら仕事を行っています。
それらにはほぼ検索機能が備わっていますが、ツールによっては「◯文字以内、◯KBまで」など検索対象に制限があったり、一定のファイルサイズを超えたものは検索対象から外すなどの仕様を持つものもあります。全文検索への対応有無・対応範囲は業務の作業効率に影響するため、ツールを導入する際には事前に確認するのが望ましいです。
全文検索のよくあるお悩み

全文検索に対応しているツールにおいても、以下のようなお悩みをよく耳にします。
1.検索精度があまり良くない
対象となるデータやファイルの文字列すべてが検索対象となるため、目的としている情報以外の情報も引き出してしまうことがあります。検索ノイズが含まれてしまう結果として、自力でさらに情報を探し出す必要があります。
2.検索速度が遅い
大量のデータが保管されている場合、検索速度が遅くなる場合があります。
3.多言語対応
全文検索は日本語以外にも複数の言語に対応している場合がありますが、言語ごとに文法や語順などが異なるため、検索結果の精度が下がる場合があります。
4.セキュリティ
社内には機密データなど一部の社員にしか公開できない情報などもありますが、検索結果を制御できていないケースもございます。
情報検索システムで全文検索のお悩みを解決

先で挙げたお悩みを解決できるものとして、数多くの情報検索システムがあります。
情報検索システムを導入することで、これまで時間がかかっていた情報探し出す時間が削減されたり、社内にナレッジが広まりやすくなり、ナレッジの共有が活発になったりと導入するメリットは数多くあると言えます。
>ナレッジ共有とは?成功させるために重要な考えとは
>エンタープライズサーチの基礎│導入における課題や活用方法とは
丹青社が提供する「saguroot」は、ユーザー視点のUX設計と、日本マイクロソフトが提供するAzure AIの技術を活用し、pdfやExcel、Word、PowerPointなどはもちろん、画像データなどの情報も横断的に検索することができます。
また、検索結果に生成AI技術を取り入れることで、探し出した資料の候補の要約を見ることができ、効率的な検索ができるようになります。
まとめ
検索行為なしでは成り立たないビジネスシーンにおいては、検索機能の充実度は業務効率に直結します。優れた検索機能を持つシステムで、探している情報をスピーディに取り出すことができれば、調べものにかける時間が大きく短縮されるからです。
また、社内の知見やナレッジが全社的に行き渡りやすくなるという効果もあります。ツールを導入する際には、「全文検索」をはじめとした検索機能の充実度に着目してください。
sagurootは、pdfやofficeデータをはじめとする非構造化データをファイル内の文章、画像含めて横断的・複合的な検索を高速で行えるので情報検索がスムーズ。生成AIが搭載されており検索結果に資料の要約も表示されるなど、目的の情報を検索しやすいナレッジマネジメントツールです。