コラム

2024.07.26

ナレッジマネジメントでよくある課題とは?本質を踏まえた解決策もご紹介

  • ナレッジマネジメント

ナレッジマネジメントの重要性を認識し、具体的な取り組みを始めている企業が増えています。一方でナレッジマネジメントは一筋縄で行かないことも多く、すべての企業がスムーズに進められているわけではありません。今回のコラムでは、ナレッジマネジメントでよくある課題を取り上げ、解決策とあわせてご紹介します。ご一読ください。

ナレッジマネジメントとは?

ナレッジマネジメントとは、知識やノウハウ、成功事例や失敗事例といったナレッジを社内で共有し、企業の成長につなげていく経営手法のこと。言語化が難しい「暗黙知」を、誰もが理解できる「形式知」へと転換し、全社員が活用することがナレッジマネジメントの目的です。社内でナレッジマネジメントがうまく回っていると、業務の効率化や組織内の連携の強化から、人材育成の面でも効果を発揮します。

ナレッジマネジメントでよくある課題

ナレッジマネジメントを進めていく中で直面しやすい課題、行き詰まりがちなポイントについて整理しました。

ナレッジが集まらない

ナレッジマネジメントの重要性やメリットが伝わっていなければ、社員の協力を得るのは難しいです。「忙しくてナレッジを共有する時間が作れない」「共有するべきナレッジを持っていないと思っている」なども集まらない原因です。一度集めたとしても、活用をしてみると過不足が出てきますし、時間が経つと使えない内容が出てくるなどで更新も必要になります。常にフレッシュなナレッジを集め続けるのは簡単ではありません。

ナレッジが散らばっている

検索性に優れたツールやシステムを導入しても、必要なナレッジが集約されないまま、社内のあちこちに散らばっているというケースも多く見られます。当然登録されていないナレッジは探し出すことができないため、スムーズなナレッジ共有を実現することはできません。ナレッジ検索で必要な情報を探し出せるようにするためにも、社内のナレッジは「一カ所に集約して一元管理しておくこと」が重要です。

「データの共有」に留まっている

ナレッジが集まったとしても活用されないのであれば、ナレッジマネジメントがうまくいっているとは言えません。活用できない理由としては、ナレッジが多すぎてほしい情報を見つけるのが難しい。暗黙知がわかりやすい形式知に変換されていない。ナレッジの内容が古くて信頼できない。導入したナレッジ共有ツールが使いにくいといったことが考えられます。

効果があるのかがわかりにくい

ナレッジマネジメント自体の効果を数値で表すのが難しいことも課題です。費用や時間、労力をかけてナレッジマネジメントを進めたものの果たして利益につながっているのか。何らかの評価指針がないと、企業としてナレッジマネジメントにどれだけ投資するかを判断しにくく、計画が頓挫してしまったり、せっかく導入したツールを解約することになったりするかもしれません。

職種別に見るナレッジマネジメントで直面しやすい課題

3つの職種をピックアップして、それぞれが直面しやすい課題を見てみましょう。

コンサルタント

個々の知識や経験を組織全体で共有するという文化がないかもしれません。優秀なコンサルタントほど個人プレーに走るかもしれませんし、問題に直面したときに「ナレッジを探しに行く」という発想や習慣がないかもしれません。終わった案件については後回しになってしまうということも多いでしょう。業界のトレンドや技術の進化により、ナレッジは常に更新されるべきですが、継続的に行うのは容易なことではありません。

商品企画・商品開発

商品開発の過程で必要な知識や情報は多岐にわたるため、それらを過不足なく収集し、整理することにまずハードルがあります。さらに新しい原料や生産技術は日々生まれているため、最新のナレッジにアップデートされ続ける必要がありこれもまた大変なことです。自社製品やサービスにまつわる機密情報は社外に漏れると大きな損失につながることから慎重に管理され、結果、共有しないという判断がされることもあります。

医師・看護師

医師、看護師も人手不足が深刻な職種なため、個人でカバーする範囲が多く、業務が属人化してしまい、ナレッジの形式化に至らないケースがあります。また医療機関では機器や設備、治療法や薬、医療技術など、取り扱う範囲が膨大で、何から着手していいのかもわかりにくく、ツール内に大量のデータが格納されてしまった結果、必要な項目をすぐに探し出して疑問を解決するのは難しいかもしれません。

ナレッジマネジメントの課題の解決策

上記のようにどんな課題が起こりやすいかをあらかじめ踏まえた上で、ナレッジマネジメントを進める際に役立つ解決策をお伝えします。

ナレッジマネジメントの目的を明確化する

予算、時間、労力をかけてナレッジマネジメントをするのは何のためか誰のためか。目的をしっかり設定することで社員の意識が高まり、スムーズな運用が可能になります。共有化された業務は口頭で説明する必要がなくなる=新入社員や異動してきた社員にすべての業務知識ややり方を一から教えなくてよい=ナレッジを共有した自分自身の負荷が減る…といったように具体的なメリットが感じられると良いと思います。

共有するナレッジを選別・整理する

何もかもを格納しすぎると散漫になってしまい、活用しにくいということがあります。自社や部署にとって有益なナレッジは具体的には何かを考えましょう。その上で、整理すべきナレッジの種類や方向性、ナレッジを整理するときに盛り込むべき内容のルールなどをまとめていきます。担当者を決めるのも効果的です。担当者を決めないと、誰も情報を収集しないまま時間だけが経ってしまい…ということがあります。

ナレッジの蓄積~共有~活用を実行しやすい環境を整備する

使えるナレッジに仕立てるためには、社員が必要な時に個々のニーズに応じて簡単にたどりつく必要があります。じっくり読み込まなければ内容が分からない題名はNG。わかりやすいテーマやカテゴリーに分類し、重要なキーワードが含まれた短い見出しを立てます。コンテンツは徐々に増えていくため、一貫性のある簡潔さを持って編集しておくと、数が増えても管理がしやすくなります。

ナレッジマネジメントに適したツールを導入する

業界や業種、組織としての性格によって導入するべきツールは異なります。
下記のポイントを選ぶ際の参考にしましょう。

検索機能

検索のしやすさは最重要ポイントです。誰でも容易に操作できるインタフェースであることや、ITに詳しくなくても直感的に操作できるものであることが大切です。

セキュリティ

情報漏洩のリスクを低減するためにもセキュリティ対策がしっかりしているものを選びます。
クラウド型のナレッジツールを利用する際には、データセンターやサーバ監視体制などが信頼できるかを確認しましょう。

クラウドベース

社内サーバーを用意する必要がなく、ネットワーク環境さえあれば手軽に導入できます。
マルチデバイス対応のクラウド型であれば、スマホやタブレットを使って外出先やテレワーク時でも利用できます。

運用サポート

導入準備のサポートや操作方法のレクチャーを実施しているツールを選べば、スムーズに使い始められます。
個別のサポートがないと、不具合が発生したときの復旧に時間や費用がかかってしまうこともあります。

ナレッジマネジメントの本質を押さえたツール

実際のところ、ナレッジマネジメントの本質は「データ」ではなくて「人」です。ナレッジを自分で取りに行ける環境であることと同時に、社内のさまざまな強みを持ったエキスパートを発掘できる仕組みがあれば、業務効率も組織の成長も大きくアップします。「自分で調べられる」と「スペシャリストにすぐ聞ける環境」の両輪が回っていること。ナレッジマネジメントツール「saguroot」でも、ファイルとその担当者の情報を可視化し、社内コミュニケーションを活性化することを重要なこととして捉えています。

まとめ

暗礁に乗り上げることなく、ナレッジマネジメントをストレスなく成功させるためには、社員の協力が欠かせません。現場が実際に困っていることをヒアリングして、その解決策を募るなど、効率的にナレッジが集まる方法を考えてみるのもいいと思います。自社の業績が落ちることを願う社員はいないはずです。持続可能な経営で、社会に求められる企業であり続けるためにも、風通しよく気持ちよく働くためにも、ぜひ使いやすいツールを導入して、ナレッジマネジメントを進めてみましょう。

sagurootは保存しているファイル形式を問わずに資料を一括で検索でき、さらにファイル内のテキストや画像まで含めて検索が可能。分類による絞込み、一目でわかるサムネイル、AIで生成される資料の要約など、高い検査性が特徴です。また、資料と担当者情報を紐づけることにより、知見を持つ人材を可視化することで、“活きたナレッジマネジメント”を実現します。

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